タイヤと車検・法律の知識!知っておくべきルールと注意点まとめ
「もうすぐ車検だけど、このタイヤで通るかな…?」 「ホイールを交換したら、タイヤがフェンダーからはみ出してるかも…これって大丈夫?」
こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービス、店主の大島です。 2年に一度(新車初回は3年)やってくる車検。様々な項目がチェックされますが、中でもタイヤは安全性に直結するパーツとして、非常に厳しくチェックされることをご存知でしょうか。
「溝はまだあるように見えるけど…」「このくらいのひび割れなら平気かな?」といった自己判断が、思わぬ車検不合格や、整備費用の上乗せに繋がることも少なくありません。
今回は、そんな車検とタイヤにまつわる法律や保安基準について、プロの視点から分かりやすく徹底解説します!この記事を読めば、車検でどこを見られるのかが明確になり、安心して愛車の車検を迎えることができますよ。
車検で必ずチェックされる!タイヤの4大重要項目
車検の際、検査員は「道路運送車両の保安基準」という法律に基づいて、タイヤが安全な状態にあるかをチェックします。特に重要なのは以下の4つのポイントです。
1. 溝の深さ(スリップサイン)
これは最も基本的かつ重要な項目です。
- 保安基準: タイヤの溝の深さは、全面にわたって1.6mm以上必要です。
- チェックポイント: タイヤの溝には「スリップサイン」という目印があり、溝の深さが1.6mmになると表面に現れます。このスリップサインが1箇所でも出てしまっているタイヤは、車検に合格できません。
スリップサインが出たタイヤは、雨の日に排水性能が著しく低下し、スリップ事故を起こす危険性が非常に高まります。安全のためにも、スリップサインが出る前の交換を強くおすすめします。 タイヤの寿命や交換時期について詳しくはこちら
2. ひび割れ・亀裂・損傷
タイヤはゴム製品なので、経年劣化でひび割れが発生します。
- 保安基準: タイヤの亀裂や損傷が内部の骨格部分(カーカスやベルト)に達している場合、車検には通りません。
- チェックポイント: タイヤの側面(サイドウォール)や接地面(トレッド)に、深いひび割れやえぐれたような傷、コブのような膨らみがないかを確認します。
表面的な浅いひび割れであれば問題ないことが多いですが、深い亀裂や内部構造に達する可能性のある損傷は非常に危険です。判断に迷ったら、必ずプロにご相談ください。
3. はみ出し(突出)規制
インチアップや社外ホイールへの交換で特に注意が必要なのが、この「はみ出し」です。
- 保安基準: 原則として、タイヤ及びホイールが車体(フェンダー)の外側に突出してはいけません。
- チェックポイント: 車を真上から見たときに、タイヤの接地面(トレッド面)がフェンダーから見えていないかを確認します。
⚠️ はみ出しに関する注意点 2017年の法改正により、タイヤの側面(サイドウォール)に書かれている文字やラベルなど、最外側がタイヤとなる部分については、10mm未満の突出であれば車検に通るようになりました。 しかし、タイヤの接地面(トレッド面)が1mmでもはみ出している場合は不合格となります。この違いは誤解されやすいポイントなので、ホイール交換の際は特に注意が必要です。
4. ロードインデックス(荷重指数)
意外と見落としがちですが、非常に重要な項目です。
- 保安基準: 装着されているタイヤの**ロードインデックス(LI)**が、その車両の指定する能力を下回ってはいけません。
- チェックポイント: 純正タイヤに設定されているロードインデックスを確認し、それと同等以上の数値を持つタイヤが装着されているかを見ます。
ロードインデックスとは、タイヤ1本が支えられる最大荷重を示す数値のこと。これを下回るタイヤを装着すると、車全体の重さを支えきれず、走行中にタイヤが損傷・バーストする危険性があります。 タイヤサイズの詳しい読み方はこちら
まとめ:日頃のチェックが、安心と節約に繋がる!
車検でチェックされるタイヤのポイントをまとめると、
- 溝の深さ: 1.6mm以上(スリップサインが出ていないか)
- 損傷: 内部に達するひび割れや傷、コブがないか
- はみ出し: タイヤの接地面がフェンダーから出ていないか
- 荷重指数: 車両指定のロードインデックスを下回っていないか
ということになります。
これらの基準は、すべて安全に車を運転するための最低限のルールです。「車検の時だけクリアすれば良い」というわけではなく、日頃からご自身の愛車のタイヤが安全な状態にあるか、意識することが大切です。
定期的なセルフチェックや、給油のついでに空気圧を確認する習慣をつけるだけで、タイヤの寿命を延ばし、車検前に慌てて高額な出費をする…といった事態も防げます。
車検前のタイヤ点検、お任せください!
「自分のタイヤの状態がよく分からない…」 「車検が近いから、一度プロに見てほしい」
そんな時は、ぜひ小山市のクレスコタイヤサービスにご相談ください! お客様のタイヤの状態をプロの目でしっかりと確認し、必要であれば最適な交換プランをご提案させていただきます。
もちろん、お客様がネット通販などで購入されたタイヤの持ち込み交換も大歓迎です。車検に備えたタイヤ交換も、安心してお任せください。
次回は、「中古タイヤは賢い選択?メリット・デメリットと失敗しない選び方のコツ」をお届けします。コストを抑えたい時に気になる中古タイヤについて、プロがその実情を詳しく解説します。どうぞお楽しみに!
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