【第4章】知っておきたい新規格「HL荷重」とは?XL規格との違い
こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービス、店主の大島です。
今日は少し専門的ですが、EVオーナー、特に大型のSUVや高級EVにお乗りの方には絶対に知っておいてほしい**「タイヤの強度(耐荷重)規格」**のお話です。
「XL(エクストラロード)規格」はご存じの方も多いと思いますが、最近**「HL(ハイロード)規格」**という新しいものが登場したのをご存知でしょうか?
これを知らずにタイヤを選ぶと、最悪の場合、タイヤが重さに耐えきれずバーストする…なんてことにもなりかねません。 しっかり学んでおきましょう!
1. そもそもなぜ新規格が必要なの?
第1章でお話しした通り、EVは巨大なバッテリーを積むため、車体がとにかく重いです。 さらに、航続距離を伸ばすためにバッテリーを大きくすればするほど、車重はどんどん増えていきます。
従来のタイヤ規格(JATMAやETRTOのスタンダード規格)では、この重さを支えきれなくなる車種が出てきました。 そこで普及したのが「XL(エクストラロード/レインフォースド)規格」です。 空気を高圧に入れることで、より重い荷重に耐えられる強化タイヤです。
しかし! 最近のEVは、このXL規格ですら対応しきれないほど重いモデル(大型SUVなど)が登場してきました。 そこで新たに作られたのが**「HL(ハイロード)規格」**です。
2. 規格による「支える力」の違い
同じタイヤサイズ、同じ空気圧でも、規格によって支えられる重さ(負荷能力)が異なります。 ざっくりとしたイメージはこんな感じです。
- スタンダード規格: 普通のガソリン車向け。
- XL規格: ちょっと重い欧州車やミニバン向け。(スタンダードより強い)
- HL規格: 重量級EV向け。(XLよりさらに強い!)
タイヤのサイドウォールに**「HL 245/40R19 98W」**のように、サイズの先頭に「HL」と刻印されているのが目印です。
3. どうやって選べばいい?
基本ルールは**「新車装着タイヤと同じか、それ以上の規格を選ぶ」**ことです。
- 新車が「スタンダード」なら → スタンダード、XL、HLどれでもOK(空気圧調整は必要)。
- 新車が「XL」なら → XL、HLはOK。スタンダードはNG!
- 新車が「HL」なら → HL一択! XLやスタンダードはNG!
ここが一番怖いポイントです。 もし、新車時が「HLタイヤ」だったのに、安さにつられて「XLタイヤ」や「スタンダードタイヤ」を選んでしまうと、**タイヤの強度不足(負荷能力不足)**になります。 車重を支えきれず、タイヤが異常発熱してバーストする危険性が極めて高くなります。
4. 空気圧管理もシビアに
HL規格やXL規格のタイヤは、ただ履けば良いわけではありません。**「適切な空気圧」**を入れて初めてその能力を発揮します。 規格が変わると、今までと同じ空気圧では支える力が足りなくなる場合があります。
「よく分からない…」という方は、運転席ドアのあたりに貼ってある「空気圧表示シール」を確認するか、私たちタイヤのプロに「これ、前のタイヤと規格違うけど大丈夫?」と聞いてください。
まとめ:重いEVには「強いタイヤ」を
「サイズが合っていれば何でもいい」は、昔の話。 EV時代は、サイズだけでなく**「重さを支える力(ロードインデックス・規格)」**が命綱です。
特に中古車で大型EVを買われた方は、前のオーナーが正しい規格のタイヤを履かせているか、一度チェックしてみることをお勧めします。
次回からは、いよいよ車種別の実践編に入ります。 まずは、日本のハイブリッド車の代名詞的存在、プリウスやアクアなどのHV車オーナーへ!
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