速度記号(スピードシンボル)とは?ポルシェと軽自動車でタイヤが違う理由
こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービスです。
サイズの後ろにくっついている「謎のアルファベット」
自分の車のタイヤの側面に刻印されている大きな暗号「195/65R15 91H」のような文字列。
- 「195/65」が幅と扁平率
- 「R15」がホイールサイズ(15インチ)
- 「91」が耐えられる重さ(ロードインデックス)
ここまではこれまでの用語解説記事でご紹介してきましたが、一番最後にある「H」や「V」、「W」といった大文字のアルファベットにはどんな意味があるのでしょうか?
これは専門用語で「速度記号(スピードシンボル)」と呼ばれています。
速度記号(スピードシンボル)とは?
速度記号とは、「そのタイヤが、テストコースなどの決められた条件下で、タイヤが破裂せずに安全に走ることができる【最高速度の限界】」を示す英語の記号のことです。
車もタイヤもただの物体です。時速100キロ、200キロ、300キロとどんどん猛烈なスピードを出して回転し続けると、遠心力の凄まじい力によって丸いタイヤのゴムが楕円形に引っ張られて歪み、内部の摩擦熱でゴムが溶け、やがて「パーン!」と空中でバースト(破裂)してしまいます。
そうならないように、「このタイヤは時速〇〇キロまでなら遠心力に耐えられるように、内部にピアノ線を巻き付けてガッチリ強固に編み込んで作ってあるぞ」というスピードへの耐久性のランクをアルファベットで表しているのです。
記号のランク(一覧表の例)
日常的によく見かける身近な記号のランクと、その最高速度の目安は以下の通りです。アルファベットがA、B、C…と後ろの文字に進むほど(またはWやYなど特殊な文字になるほど)、より猛烈なスピードに耐えられる強固なタイヤになります。
- S(最高速度 180 km/h): 昔の標準的な乗用車用タイヤ(最近は減っています)
- H(最高速度 210 km/h): 最も一般的な乗用車用・ミニバン用タイヤによく使われます。
- V(最高速度 240 km/h): 少しスポーティな車や、高速道路をよく走るセダンなどに使われます。
- W(最高速度 270 km/h): かなりハイパワーなスポーツカーや、アウディなどの輸入車に使われます。
- Y(最高速度 300 km/h): ポルシェやフェラーリなどのスーパーカー向けに作られた超高性能タイヤです。
スピードを出さなければ関係ない話?
「私は日本の高速道路で時速100〜120kmまでしか絶対にスピードを出さない安全運転主義だから、わざわざ最高速度300km/hに耐えられる『Y』のタイヤなんか買う必要ないし無駄でしょ?」
と思うかもしれませんが、実はこれも間違いです。 「限界速度が高いタイヤ=遠心力でタイヤが変形しないようにガチガチに硬い骨組みで作られている(剛性が高い)」ということと同義です。
つまり、最高速度が高いランクのタイヤを履くと、普通の一般道で時速60kmで走っている時や、交差点をキュッと曲がる時でも、タイヤがフニャフニャとたわんで変形しないため、ハンドル操作に対する車の反応がものすごくシャープで俊敏になり、「車がキビキビと、まるでレールの上を走っているかのようにしっかりして、運転が上手くなったように感じる」という素晴らしい隠れメリット(走行性能の向上)が得られます。
逆にデメリットとしては、骨組みが硬いため、道路のゴツゴツとした段差の乗り越えなどの「乗り心地」は硬くスパルタンになり、値段も高価になります。
まとめ:車の性能に合ったランクを守る
- 速度記号(スピードシンボル)とは、タイヤの末尾に書かれた「最高速度の耐久限界」を示すアルファベット
- 記号が上(WやYなど)になるほど、遠心力でタイヤが歪まないように内部全体が頑丈に補強されている
- 純正のタイヤより低いランク(VからHへ下げるなど)のタイヤを選ぶと、高速道路のレーンチェンジなどで車がフラつきやすくなり危険な場合がある
タイヤ交換の際、「同じメーカーの同じサイズに見えるのに、なぜかわずかに価格が安く設定されている」と思って飛びつくと、実はこの最後に書かれているアルファベット(速度記号のランク)が低い「安いグレードのタイヤ」だった、というケースがたまにあります。見積書を見比べる時には、この最後のアルファベットまで同じかどうかチェックしてみてください。
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