鍛造(たんぞう)と鋳造(ちゅうぞう)とは?ホイールの値段が10倍違う理由

大島

こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービスです。

同じアルミホイールなのになぜ価格が全然違うのか?

タイヤ専門店やカー用品店に行き、新しいアルミホイールを買おうと壁に並んでいる商品を眺めていると、不思議なことに気付きます。

「こっちのデザインのホイールは手頃な価格なのに、あっちに飾ってある有名なブランド(BBSやRAYSなど)のホイールは同じ大きさのアルミ製なのに数倍も値段が高いぞ…?」

この圧倒的な価格差(数倍〜10倍以上)を生み出している最大の理由は、アルミホイールを工場で作る時の「製造方法」が全く異なるからです。

現在世の中に出回っているアルミホイールの作り方には、大きく分けて「鋳造(ちゅうぞう)」と「鍛造(たんぞう)」という2つの製法が存在します。

1. 鋳造(ちゅうぞう)ホイールとは?

【作り方:たい焼きやチョコレートの型抜き方式】 ドロドロの液体になるまで超高温で溶かしたアルミニウムを、ホイールの形の「鋳型(いがた)」の中に流し込み、冷やして固めてパカッと型から外して作る方法です。

  • メリット:
    • 金型さえあれば、一度に大量に、ものすごく複雑でオシャレな形(細いクネクネしたスポークなど)のホイールを安く作れます。
    • 現在市販されている車の純正アルミホイールや、お店で安く売られているドレスアップホイールの99%以上がこの「鋳造」で作られています。
  • デメリット:
    • 溶かして型に流し込む際、どうしてもアルミの組織の中にミクロの「気泡」が混じってしまいます。
    • 気泡が入っていると強度が落ちて割れやすくなるため、それを補うために全体的にアルミの厚みを分厚くしなければならず、結果的に「ホイール全体が重たくなる」という欠点があります。

2. 鍛造(たんぞう)ホイールとは?

【作り方:日本刀と同じような「叩いて鍛える」方式】 アルミニウムの塊を何万トンという凄まじい圧力のかかった巨大なプレス機で叩き潰しながら、無理やりホイールの形に成形して削り出していく方法です。熱い鉄をハンマーで叩いて日本刀を作るのと同じ原理です。

  • メリット(なぜ高価なのか):
    • ものすごい圧力で叩き潰されることで、アルミの内部に入っていた気泡が完全に押し出され、アルミの金属組織が密に詰まった状態になります。
    • これにより、「ものすごく硬くて強靭」で、なおかつその強さゆえに「極限まで金属を薄く削れるため、羽のように圧倒的に軽い」という究極のホイールが完成します。
    • ばね下重量(足回りの重さ)が劇的に軽くなるため、車の加速、ブレーキの効き、ポルシェのような最高級スポーツカーの俊敏なハンドリングなど、走りの性能が別次元に跳ね上がります。
  • デメリット:
    • 巨大なプレス機や何十時間もかかる削り出しの工程など、製造に凄まじいコストと時間と技術がかかるため、とにかく価格が非常に高価になります。また、鋳造のように複雑でクネクネしたデザインにするのが難しいです。

まとめ:「軽さは正義」の真の価値

  • 鋳造(ちゅうぞう): 溶かして型に流す。安くてデザイン豊富だが、分厚く作るので重い。(日常使いに最適)
  • 鍛造(たんぞう): 叩いて潰して削る。羽のように軽くて強靭。車の走りが激変するが超高価。(スポーツ走行や最高級車向け)

「そんなに高い鍛造ホイールを買って激しく走るわけじゃないし…」と思うかもしれませんが、一流メーカーの鍛造ホイールを履くと、普通のファミリーカーやミニバンであっても「出だしの加速がスッと軽くなる」「ブレーキがよく効く」という明確な違いが体感できるほどです。足元の「見えない軽さ」には、大きなコストを払うだけのロマンと技術が詰まっているのです。


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