転がり抵抗とは?燃費に関係するタイヤの性能指標とラベリング制度
こんにちは!小山市のクレスコタイヤサービスです。
タイヤを選ぶ際、「低燃費タイヤ」という表記や性能ラベルを見かける機会が多くあります。タイヤが車の燃費に関わる要素の一つが「転がり抵抗」です。
転がり抵抗とは?
転がり抵抗とは、タイヤが回転しながら走行する際に、進行方向とは逆向きに生じる抵抗力のことです。
転がり抵抗の主な要因はタイヤの変形です。路面との接地摩擦や、タイヤが受ける空気抵抗も関わります。
タイヤのゴムは路面と接して荷重を受けるたびに押し潰され、回転とともに元の形状に戻ります。ゴムには粘弾性という性質があり、変形してから元の形に復元する過程で、エネルギーの一部が熱となって放出されます。この変形と復元の繰り返しに伴うエネルギー損失(ヒステリシスロス)が、転がり抵抗を生み出す主な原因です。
転がり抵抗が燃費を左右する仕組み
車が走行する際には、タイヤの転がり抵抗のほか、車体の空気抵抗や加速のための力、登坂抵抗などにもエネルギーが消費されます。実際の燃費は走行速度や加減速の頻度、路面状況、車両状態など多くの条件に左右されます。
その中で、タイヤの転がり抵抗が燃料消費に寄与する割合について、日本自動車タイヤ協会(JATMA)は試算条件に基づく目安を公表しています。それによると、乗用車の場合、一定速度での走行時では約20〜25%、一般的な市街地走行時では約7〜10%がタイヤの転がり抵抗によるものとされています。
転がり抵抗の小さいタイヤは、回転に伴うエネルギー損失が少ないため、走行に必要な燃料消費を抑える要素の一つとなります。
ラベリング制度で「転がり抵抗」を確認できる
転がり抵抗の大きさは外見から判断できませんが、日本自動車タイヤ協会(JATMA)が運用する「低燃費タイヤ等のラベリング制度」によって客観的に確認できます。この制度は国内タイヤ業界の自主基準であり、基準に合うタイヤについて、根拠となるデータをタイヤ公正取引協議会に届け出たうえで性能等級を表示します。
転がり抵抗性能は、転がり抵抗係数(RRC)の測定値に応じて以下の5等級に区分されています。
- AAA:転がり抵抗係数が最も小さい等級
- AA:AAAに次いで転がり抵抗係数が小さい等級
- A:AAに次いで転がり抵抗係数が小さく、低燃費タイヤの転がり抵抗基準の下限となる等級
- B:Aより転がり抵抗係数が大きい等級
- C:制度の対象範囲内で転がり抵抗係数が最も大きい等級
この制度において「低燃費タイヤ」と表示できるのは、転がり抵抗性能の等級が「A」以上で、かつ雨天時の制動性能を示す「ウェットグリップ性能」が「a」〜「d」の範囲を満たしているタイヤです。低燃費タイヤには、統一マークと性能等級がラベルやカタログに記載されます。
なお、同じ銘柄のタイヤであっても、タイヤのサイズによって等級が異なる場合があります。
転がり抵抗が小さい=万能ではない
転がり抵抗を小さくすることは燃費面で有利ですが、タイヤには安全に止まるためのグリップ性能も欠かせません。一般に、転がり抵抗を低減させようとすると、濡れた路面で安全に止まるウェットグリップ性能が低下しやすいという相反関係があります。
そのためタイヤメーカーでは、ゴムの配合やシリカを均一に分散させる技術、トレッドパターンや内部構造を工夫しています。ゴム全体の不要な熱損失を抑えながら、路面を捉える摩擦力を確保することで、転がり抵抗の低減とウェットグリップ性能の両立を図っています。
ラベリング制度で転がり抵抗の等級とともにウェットグリップ性能(a〜dの4段階)が併記されているのはこのためです。燃費性能だけでなく、雨の日の安全性とのバランスを確認して選ぶことが大切です。
まとめ:転がり抵抗とタイヤ選びのポイント
- 転がり抵抗は、タイヤが回転する際に進行方向と逆向きに生じる抵抗力のこと
- ゴムの変形と復元に伴う熱損失が、転がり抵抗の主な原因
- JATMAの試算目安では、燃料消費に対する寄与割合は一定速走行で20〜25%、市街地走行で7〜10%とされる
- ラベリング制度では転がり抵抗がAAAからCまでの5等級に区分され、A以上かつウェットグリップ性能a〜dを満たすものが低燃費タイヤと呼ばれる
- 転がり抵抗の等級だけでなく、雨天時の安全性に関わるウェットグリップ性能とのバランスを確認して選ぶことが重要
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